第四章  人間の魅力
  第四章では、人を引きつける魅力、すなわち人格形成について学びます。
  あなたの欲望、あなたの決心、あなたの態度・行動、とにかくあなたのすること、なすことすべてに現われてくるのが、あなたの人格の力です。 これはあなた自身からにじみ出てくるもので、あなたの一部となって、正しい人間関係を築く力です。
  他の生物と同じように人間もまた常に変化して止まないものである。しかし、人問は自分で意識的に努力をして、自分の成長の方向・速度を自分で決めることができる。 すなわち、あなた自身の決心次第であなたの将来が変わり、成功も幸せも可能なものとなってくるのだ。
  この成長の力は他人によって与えられるものではなく、自分の内部より出てくるものである。 それを作り出すのが、あなたの人格の力、すなわち人間的魅力である。
  もちろん、他人の意見・考えがまったく役に立たないということではないが、あなたの人生の方向や目的を決めるのはあなた以外にはない。
  何故、人間的魅力を学ばなければならないのだろうか。それは、あなたの人格があなたの潜在能力を生かし、人生をフルに生きることができるようになるためなのである。 あなたの人格は、大切なものだ。成功するための決定的な要素はあなたであり、あな
たの人格が成功を決めるのである。
  人をたくさん引きつけている人物に出会ったことがあるだろう。 そういう人物がいる所には、まわりにいる人々が明るく楽しそうにしてお'り、いきいきとエキサイトしている。 しかし、その人物が特別な何かを意識的にしているという訳でもない。すべてがその人物の人間的魅力、すなわち人格の力によるのである。
  そのような人は、一件どのようにして自分のまわりに人々を引き付けることができるのだろうか。そのような人物には一体何があるのだろうか。
  まず第一に、そのような人物は生き生きといつもエキサイトしている。いつも堂々と人生に立ち向かい、決してボーツとしたり、ぶらぶらしたりしない。 常に何ごともうまくいっているように見え、また、いつも人生を楽しんでいるように見える。 今までの楽しかった話題、これからの素晴らしい計画についての話題で、まわりの人々を強く引き付けているように見える。
  こういう人物は、常に自分のまわりに気を配り、注意力を発揮し、チャンスを見逃さないようにしている。また活気があり、常に幸せそうに見える。 なんと素晴らしいことだろう。
  第二に、そうした人物は、大変謙虚である。常に強い白信を持ってはいるが、決して高慢な態度をとらない。 物事の判断に関して、自分にとって何が正しいか、何が正しくないかはっきりとした
自信をもっている。何事にも自分で真実を確かめて判断する。 だから新聞記事だけで満足するようなことは決してない。自分の生き方についても同じである。 こういう人物は、自分が間違いだとわかると、勇気を持って立ち上がれるのだ。「白分の判断は間違っていたが、いい教訓になった。 二度と同じ失敗は繰り返すまい。」失敗を人生転換のチャンスにも変えることができるのだ。
  第三に、そうした人物は、自分が今、何をなすべきかをよく理解し、常に確認している。 すなわち、明確な目標とそこに到達するための、すばらしい計画を持っている。
  それも自分で、それを作り上げているので、自分がどうすれば良いかを常に知っている。目標を明確につかんでおり、 成功への計画も完全にできている。だからそうした人物のもつ夢は単に夢に終わらずに現実に実行に移されていくのだ。
  こういう人は、本当に魅力にあふれている。あなたも尊敬する人物の持っている人格をあなたの内に育てあげるのだ。 では一体、どうすれば魅力のある人になり、他人を引き付けることができるのだろう。 この人格の力は知性的なものでもあり、精神的なものでもあり、まわりの人との人間関係に大きな影響を及ぼすものである。
  人間が生きるということは、進歩している事である。進歩する事により人間は生き生きと人生を楽しむ事が出来る。 そしてそのような人からは、不思議な力が発散されている。その力がまわりの人々を引きつける。その力こそ人間的魅力の力である。
  その人間的魅力によって白分の望んだ通りの、希望と喜びと豊かさに満ちた明るい人生を送ることが出来るようになる。
  しかし、人間は進歩することをやめると、回りの人々を引きつける力、すなわち人間的魅力は失われてしまう。 そしてオリに入れられた動物のように、だだ与えられるものだけに満足をし、自分で何かをしようとはせず、ただ何故自分がうまくいかなかったのか、 何故思ったとわりの結果が出せなかったのか、という理由のみを長々とあげるようになってしまう。 そしてすべてを白分以外のせいにするようになり、すべて人々のせいで自分には何も悪いところはないと思っている。
  こういう人の言い訳はまず、「時問がない。」ということだ。「時問さえあればうまくやれるのだけど…。」という。しかし、だれにとっても、毎日は24時問きっかりなのだ。 日本中、いや世界中、どこを調べても同じように1日24時間である。
  1日24時間、同じ条件の中で月収20万円しか稼げない人、一方では月収100万円を稼ぐ人がいるのは何故だろう。その違いは時間内に行なう仕事の価値による。 それは時間に対して金が支払われるのではなく、その時間内に行なった仕事の価値に対して金が支払われるのである。 では、同じ人間が3倍も5倍も価値のある人間になりうるだろうか?同じ時間で3倍も5倍も稼ぐことができるのだろうか。もちろんできる。 そうなりたいとあなたが真剣に思うのならば、時間を有効に利用する方法を身につける真剣な努力をしなければならない。
  大切なことは、時間そのものではなく、その時間内にどれだけ価値あることができるかということである。
  ここまで言っても、まだ信じようとしない批判的な人がいる。彼らは自分が成功できない理由をいろいろあげるだろう。 「確かにそうだろう。しかし私は毎日一生懸命働きぬいてきた。本当によく働いているから、これ以上何をする時問もない。」 「政治が悪いから、インフレが続くのだ。我々の生活が良くなるわけがない。」「政治家が賄賂をもらうからよくならないんだ。」 「国会なんて信用できない。」「高い税金を払うから生活が苦しいんだ。」確かにこのようなことは良いことではないが、これがあなたの貧乏生活の直接の原因ではない。 銀行の貸し付け利子や物価が高いということも、同じように関係ないのである。このように理由をあげれば、自分が道を歩いていてころんだことさえ理由になるのだ。 また、こういう人もいるだろう。「金持ちの子供に生まれなかった。」「学歴がない。」「親戚がかまってくれない。」「友人にめぐまれない。」 「だれもかれも自分たちのことだけ考えている。」
  大切なことは、こんな理由をあげることをやめることだ。 こんなことは、あなたが成功できないことを正当化する言い訳にしかすぎない。ここでよくあなたが知っておかなければならないこと。 それは、成功するかしないかは、あるできごとやある外部条件によって決まるのではなく、そのできごとや条件に対してどのような態度で立ち向かうかによって決まるものだ。
  あなたが成功の人生を築くためには、確かに外部よりの条件も間接的には役に立つ。 職業や訓練や、あるいは道具、あるいは強力な指導者、そのような条件が揃えば、もちろん極めて好都合かもしれない。 あるいは天気がよければ、それもいいことだろう。妻や家族、あるいはまわりの人々の理解と支持があればこれもいいことだろう。 物価や税金もあがらず、経済も安定していれば、あなたの将来にとって確かに役に立つ。 しかし残念なことに、こんな完全な生活条件など実現するはずはなく、たとえ、揃ったにしても、それだけで成功できると考えるのは大きな間違いである。 あなたの将来をよりすばらしいものにする鍵は、あなた自身の手にあるのだ。どんなことであれ、外部に起ったできごとは、だれにとっても同じことだ。 結果を変えるのは、あなたがそれにどう対処するかということなのだ。
  二人の人に同じ出来事が起こっても、一方はそれで金持ち、他方は貧乏のままである。 それは起こったことに対して二人がしたことが違うからである。一番はっきりした話をしよう。
  例えば、よく悪い状態を天気のせいにする人がいる。 しかし貧乏人の家の上だけに雨が降るようなことはない。金持ちの家の上にも雨は降るのである。だから天候だけが理由にはならない。 大切なことは、その天候に直面してあなたがどうするか、ということなのである。
  ある日の朝、2人の人が起きると、外はひどい大雨だった。
  一人は言う。「何てひどい雨だ。これでは商売にならない。」と言って、ふとんにもぐり込んでしまう。もう一人はこう言う。 「何てひどい雨だ。こんな天気なら、講でも家にいるに違いない。よし、今日も商売に出かけよう。」と言って、飛び起きて出かけるのだ。 この二人の収入が違ってくるのはあたりまえのことだ。与えられた条件の中で、あなたが、どのように対処するかにより、銀行の預金高まで変わってくるのである。 だから大切なことは、あなたがそこで、どうするかということなのだ。あなたに預金が全くないとしよう。さてあなたはどうするか。借金がたまっている。どうするか。 失業したとする。どうするか。重要なことは、あなたがその時、どうするかということである。「このめまぐるしい時代に何ができるのだろう。 私みたいな条件の悪い人間に何ができるだろうか。一体何をどうすればいいのだろう。」と言う人もいるだろう。
  しかし、人問は困難な状況の下で、自分でも信じられないような、想像もできないことができるのだ。 泳げない母親が、濁流に飛び込み、溺れている子供を助けてしまうようなことがある。我々は人間である。人間はすべてを自分で造り出す能力を持っているのだ。 荒れ地を田畑に変えたり、負債を富に変えることもできる。無を有に、苦しみを楽しみに、失敗を成功に変えることもできるのである。 人間は、本当にすばらしい。どんな時にも、すばらしいことができるのである。
  過去の失敗は、これからのことに全く関係ないのだ。
  今、何も持ってないとしてもそれも問題ではない。 あなたを取りまく、まわりの人々がどう思おうと、何を言おうとも気にすることはない。これまでの失敗を気にすることなど止めるのだ。 すべては、あなたがこれからどうするか、ということにかかっている。失敗がいつまでも失敗のままでなくてはならないということはないのだ。 あなたは決して動物なんかではない。立派な人間である。あなたの中には、自分を思い通りにする力があるのだ。 もっと自分自身を掘り下げて、じっくり考えてみるのだ。現状を変えたいならば、その現状を一変させよう。 人間というものは、方法さえ知れば、望み通りに自分を変えることができる、すばらしい生き物だ。
  まわりの事態を変えるには、あなた自身を変えなければならない。 事態が良くならないかなと、ただ漠然と待っているだけでは、前に進むことのない、他人任せの人生になってしまう。
  暑い夏もあれば、寒い冬もくる。満ち潮と引き潮がある。日は昇り、また沈んでいく。気分が良かったり、悪かったりする。 うまく行くこともあれば、うまくいかないこともある。同じようにチャンスと失望はいつもいっしょにやって来る。 その失望をどのようにしてチャンスに変えるか、それは、あなたがあなた自身を変えることによってのみ可能となる。
  では、自分を変えるとはどういうことだろう。すなわち、あなた自身の牛き方をコントロールする力を、あなたの内部に見い出すことである。
  そうなれば、どんな出来事が起こっても、どう対処すればいいかが明確に分かる人間に、あなたはなれるのである。 あなたの生き方をコントロールする力こそ、人格の力、すなわち、人間的魅力であり、成功するための人間関係の基礎を造るものである。 この人格の力を持てば、物事の考え方、対処の仕方が向上する。
  あなたの目標とする、人間的魅力あふれる人物には、いくつかの共通の特性がある。 積極的であり、探求心が旺盛である。はっきりとした意見をもち、自分が希望する生き方を実行するための、前向きな計画を持っている。 この特性は、だれにでも身につけることができるのだ。
  ここで自問してみるといい。あなたにはそのような力を身につける努力ができるか。 より良い未来を実現するために、全力投球をするか。 もし、その答が「イエス」ならば、あなたの希望する、すばらしい生き方はどのようなものか、今、すぐはっきりさせるように検討せよ。 そして、その実現のための行動を今、ただちに実行に移せ。
  人間的魅力を持った人物の特性を身につけるためには、三つのことが考えられる。
  まず第一に、常に自分のまわりに意識をし、気を配り、心を配ることである。朝起きると同時に、自分の精神をフル回転させることだ。 今日は、晴れか、雨か。寒いのか暑いのか。まず、そういうことをしっかりつかむように努力するのだ。 大変簡単なようだが、この能力を高めるには、いつも意識的に努力しなければならない。
  自分の弱い所、ユニークな才能、強い所、優れている点などもはっきり意識してわくことだ。 このようなあなたの特性が、あなたの人格を育てる基礎となるから、自分でよく知っていなければならない。 自分のまわりを十分意識すれば、あなたの人生は子供のようにエキサイトに満ちたものになる。子供のエキサイトはすばらしい。 エキサイトすると、暗いうちから起きて、行動しはじめる。こんなエキサイトには、どんな力もかなわない。 「そんな子供みたいなことを。」と言う人もいるが、これではだめだ。エキサイトするのだ。
  第二には、よりすぱらしい生き方をよく学ぶことである。 自分にできること、欲しいものが、どうすれば手に入るか考えてみよ。この学び方には三つの基本的な方法がある。
  @読むことA聞くことB観察すること。
  まず、本をたくさん読むことである。成功者はみんな常に努力して本を読んでいる。知識欲旺盛だから、本を読むのである。 決断力を養う方法、人格を育てる方法、心構えを向上させる方法、指導力を発揮する方法、こうした方法について書かれた本がたくさんある。 ところが、このような本の存在さえ知らない人が実に多い。あなたが人生を変えたいのならば、本を読み、学ばなければならない。
  多くの成功者が、あなたのために成功への秘訣を本にしているのだ。どうして本から成功への秘訣を学ばうとしないのだろう。また言い訳をするのか。
  「忙しいんだ。仕事で疲れているんだ。とても本を読む気になんてなれないし、そんな時間なんてないんだ。 もう休まないと明日がまた大変なんだ。」 何も夜を徹して、読書をしろと言っているのではない。ぽんのわずかな時間を割けばよいのだ。
  ところが、何事にも忙しいと自分をごまかす人間に限って、月収もせいぜい20万円位で、毎月のローン返済に追われている状態なのだ。 どんなに働き者でも、それ以上の人間に向上することは不可能だ。人生を変えるには毎日30分の読書が必要だと成功者は言っている。 挑戦的、積極的であなたを精神的に向上させるような内容の本を読むのだ。一日30分、30分だけでいい。大切なことは毎日読むということだ。 食事を忘れることはあっても、一日30分の読書を忘れてはならない。どんなことがあっても、あなたの一日24時間のうちの、たったの2%の時間を確保しなければならない。 物や金ならなくてもいい。この30分だけは失くしてはならない。この30分の活用で、もういくら取られてもなくならないくらいの大金持ちになる方法が学べるのだ。 一日30分、毎日、読書を続けることによって、あなたの人生をどうして変えるかというヒントが得らね一るようになる。
  だから、どんなことがあっても、毎日、30分読書のために時間を確保することである。これが確実にできれば、あなたの成功は目前にあるのと同じことだ。
  第二に、人の言う事に耳を傾けるということが大切だ。成功者に
接し、上手な聞き手になり、彼らの言うことに耳を傾けるのである。貧しい人こそ金持ちの話を聞くべきだ。 うまくいかない人がまずやるべき事は成功している人を見つけ、その人を高級レストランにでも招待し、フルコースをごちそうし、何時間も付き合ってもらうことだ。 食事をしながら質問をいろいろとして、話を聞かせてもらうのだ。大切なことは、質問に対する答をよく聞き、ノートを取ることだ。 成功者を食事に招待し、2時問も話をしてもらえばその間にあなたの人生を変えるいくつかのヒントをつかむことができるのだ。 これであなたの収入が3倍、5倍と増やせることになるかも知れないのである。
  ところが、こういうことを言う人がいる。 「金持ちは金持ちが招待すればいい。私にそんな金はない。とても金持ちの食事代まで払えるはずがない。」 こんな事を言う人は、一生奴隷のように働いても、貧乏人のままである。 たしかによく働いている人かもしれないが、成功者の話に耳を傾けないがために、決してよくならないのである。 しかし、ぽんの少し訓練を続けることによって、収入も人きく増やすことができるようになるのだ。
  第三には、観察することである。 あなたが鋭い観察者になることが必要なのである。成功者の話だけでなく、その人の態度、行動、握手の仕方、人との接し方など、成功者がどう振る舞うかをよく観察するのだ。 例えば、歩き方でもよいから、観察して、まねてみることだ。人が笑わうともかまわない。
  歩き方だけでも身につけておくのだ。観察するには二つの方法がある。 まず目で見ることである。目で見ることはだれでもできる。 しかし本当に大切なのは心で観ること。これができる人は非常に少ない。 心で観ることができる人こそ、将来を見ることができる人であり、人生の問題に対し、解答を見い山すことができる人である。 だから目で見ることと同時に、心で観ることも身につけなければならない。見える物すべてについて分析し、質問し、考えてよく検討するのだ。 成功した人々の書いたもの、言葉、態度、行動の中に解答を見い出すのだ。よく観察して、あなたの生活を変える力となるものを探すことが大切だ。 目先にこだわらず、自分の全神経を投じて吸収することだ。自分のまわりのことに注意し、成功した人の本、話など聞き、そこから回答を見い出すのだ。 さらに的確な質問を出すことが重要なポイントである。
  この質問の出し方を身につける事だ。 的確な質問もせずにどのようにしてあなたの欲求を満たすことができるのだろう。 多くの人が成功できないのは、チャンスがないからではなく、その人の探求心が旺盛でないためである。関心がなければ、チャンスがきても見送るだけになってしまう。 チャンスとは自ら求めなければならない。
  好奇心を燃やし、知識欲を出すのである。 子供が欲しい物があるとき、それを手に入れるまで、どんなことがあっても、諦めないということを知っているだろう。
  子供は次から次に質問を出してくる。
  一つ答えるとまた一つ質問を探し出してくる。子供はこうやって大人を困らせるものだ。 子供のように好奇心を燃やすのだ。あなたも常に問い続け、求め続けねばならない。大きい成功を手に入れるには、子供のような好奇心を持って求め続けることだ。 何を求めるにも子供のように真剣に求めよ。大人はどうしても斜めに構えてしまう。疑い深いのである。 大人は、うまくいくかどうかを見せてもらわないと、簡単に信じようとはしない。これだから、大人は一生欲しい物が手に入らない。 ところが子供は、どんな事でも可能だと信じる。子供は何も疑うことなく、まっすぐ行動する。 この違いをよく考えてみると、子供のようでなければチャンスをつかめないのは、あたりまえのことなのだ。 子供のように素直に信じなければ、成功した人の話を聞いたとしても、それを行動に移すことはできないのだ。 本を読み、人の言刮こ耳を傾け、観察することで、あなたの将来への考えがまとまったら、次にそれを行動に移すことだ。 白分が得た知識を実行に移せ。行動しなければ計画はただの紙くずになってしまう。
  このプログラムの各章が、収入を変えるのではない。 各章に書かれた秘訣の真理に火をつけるのは、あなたの行動である。その行動があって、初めてこのコースは効果を生み、夢や目標を実現するのである。 直ちに行動せよ。どうしようかと迷っていると、不安になり、先に廷ばそうとする。そうなると必ず消極的になってしまう。だから直ちに行動せよ。
  今日という日は二度と再び帰らない。
  だから、今日やるべきを、明日に延ばしてはならない。明日やるということは、やる意志がないということだ。 すなわち、意志の弱い人、敗北者の言うことなのだ。明日まで待ってはならない。思った日が吉日というではないか。
  不安になっている時ではない。決して弱腰になってはいけないのだ。動け、動け、何しろ成功するまで行動し続けるのだ。 行動だけがあなたの価但を決めるのである。だから行動を2倍にすることで、あなたの価値も2倍になるのである。
  弱気の人間が1軒しか訪問できないところを、あなたは10軒訪ねてみるのだ。どんどん行動してみるのだ。 大きく行動するのだ。とにかく気が狂ったように働け。
  アイデアが三百も四百も得られるまで待っていては、成功の兄込みはない。 三つ、四つのアイデアを得たら、即、行動に移してみることだ。学んだことが単なる知識として、頭の中に入っているだけでは何もならない。 それを応用し、行動に移して、初めて成功者になれるのだ。ビジネス・金銭・経済等に最も詳しい知識を持っている経済学者や大学の教授に金持ちは大変少ない。 これは知識というもののみにより杜会は報酬を出すのではなく、その知識をどれだけ活用し、行動に移すかにより、報酬を出すのだ。
  一日うんと働いたら、赤ん坊のように眠れ。子供のように信じていれば、よく眠れる。仕事のことは忘れて、よく眠るのだ。 そうすることにより、次の日は爽快な気分で、生き生きと行動できる。
  人から信頼され、尊敬される人格を身につけるのに、大切なことがもう一つある。 ぞれは名誉ということである。この名誉こそ、成功への根本原理であり、この名誉という基盤の上に、具体的な考え方や行動が生まれる。 名誉を重んじる人は、不名誉な人々と共に行動することを決してしない。
  名誉を重んじる人は何も恐れることも、嘆くこともない。 名誉は信念の一部である。
  あなたは名誉を重んじる性格か、あるいはそうでないかのどちらかであり、中間などない。 本当に名誉に反しない行動を取るように、強く決心すれば、あなたの行動は立派なものとなる。 大成功をあなたが目指すなら、必ずこの決意をすることが必要である。
  力も名誉も持って生まれたものではなく、意識的に努力を重ね、身につけるものである。 名誉ある人間になるには、自分が大切だと信じることを常に誇りをもって、行動に移すことが必要である。 自分が大切だと思うこと、やらねばならぬこと、そして自分自身にとって名誉だと考える事を常に維持する価値があるということに気づかなければならない。
  何をやるにも自分に言うのだ。「私はやるぞ。成し遂げるぞ。」とにかく理屈を言わずに、行動に移すことだ。 そうすれば、あなたの考え方が良くなり、積極的な人間になってくるのだ。 白分の名誉を重んじるには、白分と家族のためにもっと幸福な生活を造り出そうと、決心しなくてはならない。 自分を堕落させないためにも、
名誉とプライドを高めるように、あなたが常に努力しなければならない。 あなたの人生をより豊かにするのは、あなた自身なのだから、まず行動せよ。 人並み以上の生活、人並み以上の収入を実現したいのであれば、人並み以上の人間にならなければならない。 成功したいと言いながらも、握手すらまともに出来ない人が多い。まず人並み以上の握手の仕方をせよ。
     人並み以上の笑顔を身につけよ
     人並み以上の仕事振りを身につけよ
   人並み以上に周囲の人への関心を持ち、自分に対しても、仕事に対しても厳しくなれ。 もう一度繰り返すが、人並み以上の人間になれ。こうなることで、人並み以上の収入、幸せがあなたのものになるのだ。 同じ条件のもとで働いても、月収20万の人もいれば、100万の人もいる。なぜこんな違いがあるのだろう。 同じ製品を扱い、同じセールス訓練を受け、同じ上司のもとで働きながらも、何故こんなに違うのか。 違いは外部条件にあるのではなく、あなた自身にあるのだ。事態を展開させる力は、あなた白身なのだ。 人から信頼され、尊敬される人間になるための人格は、観察すること、考えること、決断すること、行動すること、そして他人を信じること、このようなことで育っていくのだ。 人を引き付ける人格が決心の仕方、握手の仕方、すべてを変える。 そして、その力が他人への思いやり、心配りとなって現われるのだ。このような積極的な感情・行動の基盤は、すべてあなた自身にあるのだ。 あなたの人格を高める努力を1日も欠かしてはならない。自
分をよく気をつけて見てみるのだ。一体どういう方向に変わっているのか。 どの部分が向上しているのか。よく白分を確認するのだ。
  過去に人前で話しもできなかった内気な人が、今では誰とでもうまく言舌せるようになることもある。 このような人は、人間的成長を遂げた人で、進歩している証拠である。こうなるには、いつも意識的に努力することが必婁だ。努力しなければならない。 毎日、毎日、自分の人格を高める努力を意識的に積み重ねるのだ。この方法を身につけ、行動に移すことだ。
  あなたの人生の方向を定めよ。何が欲しいか、はっきりと決め、それを達成するための計画をつくり、即実行するのだ。 そうすれば、あなたは、どんどん向上していくのがわかり、幸福になってくる。そして、あなたの人生はすばらしいものとして生まれ変わり、大きく前進しはじめるのである。
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